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中日新聞コラム 気になる医療用語

24) 赤ちゃんポスト

2007.3.22掲載

 友人夫妻が1歳8ヶ月の女の子を里親として預かっています。そのご夫妻は7年前に1歳半のお子さんを医療ミスで亡くしています。命の尊さを痛いほど理解するからこそ、保護者のいない子どもを見守る活動に意義を見出したのでしょう。
 熊本市内の病院では、さまざまな理由で親が養育できない新生児を受け入れる「赤ちゃんポスト」の設置が計画されています。病院の外壁に穴を開けて扉をつくり、内側は体温くらいに保温され、新生児を寝かせることができるようにマットが敷かれます。それが重さを感知するとナースステーションに連絡が入る仕組みです。この取り組みはドイツをはじめ、欧米では7年前から採用されており、窮地に追い込まれた母親が犯罪者になることを防ぎ、子どもの生命を守るための一策として受け入れられつつあります。日本初の赤ちゃんポスト設置をめぐっては、「育児放棄を助長する」「命を救うためやむを得ない」など賛否両論の声が聞かれます。また、新生児の放置は児童虐待防止法に抵触しないのかなど、法的観点からの検討も続いています。産んだ子どもに十分な愛情を注いで育てられる社会が早く訪れますように。

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