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中日新聞コラム 気になる医療用語

15) さい帯血

2007.1.19掲載

 先週、友人の披露宴で、引出物を選ぶカタログを頂きました。その中に「チャリティーギフト」というものがあり、日本ユニセフ協会や日本盲導犬協会などに寄付ができるという仕組みがありました。「幸せのお裾分け」に触れたようで心が温まりました。さて、出産時にできる「お裾分け」の小さな社会貢献、それが「さい帯血」の提供です。母親と胎児を結ぶさい帯(へその緒)と、胎盤の中に含まれる血液をさい帯血と呼びます。ここには、赤血球や白血球などを作り出す造血幹細胞が多く含まれるため、白血病など重い血液の病気や遺伝病などの患者さんの治療に役立てることができます。採取されたさい帯血は日本さい帯血バンクネットワークに登録され、適合する患者さんが見つかれば移植されます。でも、妊婦さんが希望したからといって全員がさい帯血を提供できるわけではありません。提供するには、さい帯血を保存するバンクと提携している産院を選んで出産しなくてはいけないのです。その数は全国で99箇所と極めて少ないのが現状です。2006年に生まれた赤ちゃんは108万6千人でしたが、提供されたさい帯血の数はわずか748本。妊婦さんが希望すればどの産院でも提供できる仕組みを作るためには、バンクそのものを維持、拡大するための財源確保が欠かせないでしょう。一人でも多くの方の命が救えるよう、支援を行う非営利団体自体の支援についても考えていきたいものです。

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